コロナの影響でしょうか、最近、会社を経営していた方からの破産の相談がちらほら寄せられています。
会社といっても、多くのケースは個人事業主が事業を法人化した一人会社というケースが多いです(従業員を何十人も雇っている会社は多くが顧問弁護士をつけているでしょうから、そういった会社はその顧問弁護士に破産手続も頼むのでしょう)。
千葉を含む多くの裁判所は、このような会社代表者個人が破産するケースでは、小規模な会社であっても、同時に破産を申し立てるよう要請されることが通常です。
形式的には、会社と個人は別人格ではあります。
ただ、もし会社代表者が破産してしまうと、法律上、破産開始決定により、会社代表者の地位を失うことになります。
そうすると、会社が動いているケースはもちろん、動いていない場合であっても代表者不在の法人の清算や管理は誰がするのかという問題が生じてしまいます。
そのため、会社と代表者は同時に破産を申し立てる必要があります。
破産申し立てをする場合、破産者の住所地の管轄の裁判所に申し立てる必要がありますが、個人の住所と会社の住所とが異なっている場合でも、同じ地方裁判所に申し立てることができます。
また、会社の破産が絡む場合は、原則として管財事件となり、そのための予納金を裁判所に納める必要がありますが、同時に申し立てることで予納金は1件分で済みます。
会社破産(法人破産)は個人の破産と比べて手続や用意すべき資料などが一層複雑になるため、弁護士に相談することをおすすめします。