交通事故によって身体に傷が残ってしまった場合

バイクや自転車,もしくは歩いているときに交通事故に遭うと,転倒したり車に引きずられたりして,身体に傷を負い,そのままその傷跡が消えないままになってしまうことがあります。

 

これを「外貌醜状」といいます。

 

このような場合でも,後遺障害の認定を受けられる可能性があります。

 

外貌醜状の後遺障害等級は,傷の負った箇所やその大きさによって変わってきます。

 

たとえば,顔面に長さ3センチ以上の傷が残ってしまった場合は12級14号の「外貌に醜状を残すもの」,足に手のひら大の大きさの瘢痕が残ってしまった場合は14級4号の「下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとをのこすもの」などに該当する可能性があります。

 

もっとも,外貌醜状の後遺障害は,注意しなければいけないポイントが多い障害です。

 

傷の場所や大きさ次第で,最大で後遺障害等級7級まで認められる可能性がある一方,長さや大きさが基準にわずかでも足りなければ,まったく後遺障害には該当しないと判断されてしまうこともあります。

 

また,後遺障害が残ったことで,労働能力が下がってしまった場合は,将来の収入の減少分(逸失利益)を請求することが出来ますが,外貌醜状の場合,傷があるからといって働く能力には影響はないのではないかといわれて,逸失利益の賠償を拒否されてしまうおそれがあります。

 

傷の大きさの測り方や診断書の記載内容で不利になってしまうことのないように,後遺障害診断書を書いてもらう前に,弁護士に相談することが大切です。

 

また,弁護士が示談交渉を代行することで,身体の傷による支障や職業選択の自由度が狭くなる可能性があることなどを主張することによって,逸失利益を勝ち取ることが出来るケースもあります。

 

逸失利益が認められないような場合でも,通常の相場よりも高い金額での慰謝料を勝ち取った例もあります。

 

交通事故に遭い,身体にキズが残ったまま治療が終了となってしまいそうな場合は,弁護士に相談することをおすすめします。

弁護士法人心東京駅法律事務所では,交通事故に力を入れて取り組んでいます。